今日の一枚#10「Wired/Jeff Beck」


ワイアード

ワイアード

ジェフ・ベック

Jeff Beck、’76年発表の渾身の一枚。

いやはや、30年前の音楽ですよ。これ。


僕がギターを始めたのは、15歳の頃。きっかけは、友達の兄貴にリッチー・ブラックモアと高崎晃さんが好き、という人がいて、その友達も小学生の頃からギターを弾いていて刺激を受けた、というお決まりのコース。

しかし、友人たちがいわゆるヘビメタ系やボウイ系に行くのに対して、既にプログレの洗礼を受けていた僕は、70年代へとタイムスリップしていくのでした。

このアルバムと出会ったのは、忘れもしない16歳の夏の暑い日。課外授業が終わって町に一件しかない中古レコード屋さんを冷やかしに行って、カセットテープを見つけたのです。

「ベックの“ワイアード”は凄いらしい」という噂から、かねてより聴いてみたかったのですが、帰宅後、はやる気持ちを抑えながらデッキに装着しました。

・・・・・

な、なんじゃこりゃゃゃー!!!

のっけの「Led Boots」、Narada Michael Waldenの超絶ドラムの強烈なジャブからすぐさま、Jeffの攻撃的かつリズムが取れないリフのアッパーにノックダウンです。

正直、何が起こっているのか、理解出来ませんでした。

変拍子だとか、何やら難しい名前のコードなんて言うのは、どうでもいいのです。

この爆発するようなエネルギー。個性的なメロディとリズム。

僕が聴いた時点でさえ、既に発表から10年は経っていたのに、ものすごく新鮮でした。

それが、アルバム全体を隙間なく覆っています。

Charlie Mingusの名曲「Goodbye Pork Pie Hat」は、Beckの「クールな情熱」を堪能させてくれる、名演です。

決して早弾きするわけでなく、ほとんどギターからアンプ直(実際、アンプのノイズも平気で録音されています)の音なんですが、これが彼の指に掛かると不思議な色気を発します。

余談ですが、かのJohn McLaughlinが、ベーシストのJonas Hellborgとのデュオライブでこの曲を演奏していましたが、このBeckバージョンが念頭にあったものと思われます。

Jeffだけでなく、バックももの凄いメンバーが支えています。

まずはJan Hammer。名曲「Blue Wind」はJeffと二人だけで作り上げられています。ここでのシンセソロは伝説となっています。

さらには前述のNaradaに加え、Wilbur Bascomb、Richard Bailey、Ed Greenといったジャズ界の強者リズム隊が屋台骨を支えています。

そして、Jeff Beck Groupからの付き合い、Max Middletonがここでも渋いkeyを披露しています。彼のFender Rhodesのプレイ、好きですね~(^_-)

高校時代、僕はこのアルバムで、ギターを学びました。いや、学んだ、というのはおこがましい。遊ばせて頂きました。

Jeffの凄いところは、もちろんJeff Beckならではのトリッキーなフレーズもですが、ビブラートです。繰り返しますが彼のビブラート。天下一品です。

そして音色のコントロール。ギター本体のボリュームとトーンコントロールだけで、多彩な表情を使い分けます。このあたり、やはりただ者ではありません。

この時期は、確かまだピック弾きだったと思いますが、現在はなんと指弾き。なんでも、あるライブの時、ピックを飛ばしてしまい、なす術を無くしてしまった自分が情けなかったから、だとか(笑)らしいな(爆)

これが、さらに独特のトーンを生み出すようになっていきます。

現在もバリバリの「ギター小僧」であり続けるJeff。

今年の夏も、日本で熱いステージを披露してくれるに違いありません。


7 thoughts on “今日の一枚#10「Wired/Jeff Beck」”

  1. 一番ライブで聴きたいギタリストだったりします。
    去年の今頃、来日していましたよね。
    ギター侍。
    私は4,5年遅れて B.B.A
    (ベック・ボガート・アピス)聴いて「なんじゃこりゃ」
    でした。
    その後「Wired」行って
    一番好きなのは「GuitarShop」です。
    テリー・ボジオも参加して一番楽しかったアルバムにあげています。

  2. >ickwさん
    今年も来日します。
    http://udofes.jp/
    マジで行きたい・・・・誰か誕生日プレゼントしてくれないかなあ。
    Charとの競演も楽しみです。
    何年か前、BSでライブ放送があり、ビデオに撮りました。「Who else!」の頃で、ジェニファー・バットンがサポートしていたものです。
    この映像が凄い!手元ばっちりで、ピッキングやアーミング、トーンコントロールの様子がとても参考になります。
    しかし、ジェニファーも凄いなあ。
    BBAもなかなか。
    「Guitarshop」好きな人は多いですね。「Two Rivers」いい曲です。「Flash」を挙げる人はほとんど居ませんけど(^^ゞ

  3. 私実は鍵盤使いでありながら、ヤン・ハマーよりマックス・ミドルトンの方がお気に入りだったりします(^_-)。
    実は彼はベックの「ラフ・アンド・レディ」がデビューだったそうで、当時まだ10代だったそうですね。

  4. >さかいさん
    聴き始めた頃、Jeffと張り合うJanのソロに驚かされたものですが、じっくり聴き込むにつれ、また過去の作品に触れるにつれ、マックス・ミドルトンの魅力にハマって行きました(^_-)

  5. Wired/JEFF BECK (ジェフ・ベック)

    WiredJeff Beck [ジャケットの写真をクリックするとリンク先のAmazonで試聴できます。]  Jeff Beck(ジェフ・ベック)が前作『Blow by Blow』(1975年)に続いて、1976年に発表したギター・インストゥルメンタル・アルバムの2作目。バラエティ豊かな前作に比べると…

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