Mozart meets Ozone

第11回宮崎国際音楽祭

今日は、宮崎県立芸術劇場に出掛けてきました。

“宮崎には音楽の咲く季節がある”というキャッチフレーズのもと、恒例になったシャルル・デュトワ/アーティスティックディレクターを迎えての音楽の祭典。


昨年の公演では、少々残念なものだったので、期待半分不安半分、と言うのが正直な気持ちでした。

さて今日の演目は、「3つのメモリアル」と題され、

シューマン 「マンフレッド」序曲 op.115

モーツァルト ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調「ジュノム」K.271

ショスタコーヴィチ 交響曲第10番 ホ短調 op.93

でした。

この中で、モーツァルトはなんとジャズピアニスト小曽根真さんが演奏されました。

実は、全くノーマークでした。

個人的な今日のお目当てはショスタコでしたし、小曽根さんのお名前は知っている程度のもので、まあジャズ界では有名な人だけど、くらいに考えていましたが、ところがどっこい。

す、素晴らしい!ブラボー!ハラショー!

このピアノ協奏曲第9番、カデンツァが多用された曲で、つまりジャズでいうところのアドリブソロが含まれるということです。

僕の好きなピアニストは、リヒテルとオスカー・ピーターソン。小曽根さんのピアノは初体験だったのですが、“玉を転がすような”音色が素晴らしい!

“クラシックパート”では、やはりジャズの人らしく、ややリズミカルなタッチでクラシックの方と比べると「饒舌」と言えなくもない、しかしいやらしいわけでなく軽快さが心地よいものでした。

“ジャズパート”(カデンツァ、の部分です(^^ゞ)になると、一転本来のパフォーマンスを存分に発揮され、しかし決してジャズの世界に行ったきりにならない、いやあ、これを生で体験できて、ホントによかったなあ!

小曽根さんだけでなく、オケのアンサンブルも素晴らしかったです。もう、本当に演奏者たちが楽しんでいるのが伝わってくる、見事な演奏でした。

おそらく、NHKで放映があると思うので、お見逃しなく!

そして、ショスタコですが、これまた素晴らしい演奏でした。

デュトワらしい、ダイナミズムあふれつつも繊細さを失わない、いい演奏だったと思います。

なぜ、「スターリンとスターリンの時代について書いた」とショスタコーヴィチ自身が語ったこの代表作を選んだのか、気になるところでもあります。

いやあ、昨年の鬱憤をはらすどころか、今年は大収穫の音楽祭でした(^_-)大満足。

おまけ、と言っては怒られるかな?延岡在住の、高校の同級生に会場でばったり(笑)

(彼女はピアノの先生です)

「Mozart meets Ozone」への11件のフィードバック

  1. 同級生に偶然会ったことも、大収穫でしたね。(^_^) 
    私は、小曽根さんのピアノに興味があって行きました。ジャズピアニストらしい軽やかで軽快なタッチが今日一日の疲れを癒してくれるようでした。今年は生誕250年ということで、モーツァルトを聴く機会が多いですが、さてモーツァルトは空の上でこの演奏をどんなふうに聴いたかしら…。ショスタコは一気に目が覚めましたね。ホントに「ブラボー」でした。チェロの前から2番目がとても素敵でした。(^_^)v

  2. いいな、いいなあ~ 
    聴きたかったなあああ
     小曽根さんはすごすぎる 聴くといつもうちのめされるが、それでもききたい、見たいファン心理
     宮崎もすごいね!

  3. 小曽根真さんって凄い人なんスね~。
    ゲイリー・バートン!?
    ピーター・アースキン!?
    ハギレの良い力強いピアノを想像してしまいます。

  4. >takakoさん
    久しぶりにあなたにお会いできて、目の前にバラの花園が広がりました。
    えーっと、この前ばったり会ったのは、正月の船倉(延岡の飲み屋街)だっけ?(笑)
    いやあ、お茶目なモーツァルト、きっと踊り狂ってるよ!
    >賢作さん
    テレビはぜひ!観ないと後悔すること、間違いなし!
    ご本人のHPを拝見すると、なんとオスカー・ピーターソンでジャズに目覚められたとか。どうりで(^_-)
    もちろん指揮は世界のデュトワ。第2楽章アンダンティーノ(バラード、ですな)もよかったですよ~
    で、しっかりモーツァルトでしたよ。
    おそらく当初は多分に“イロもの”的な企画な部分もあったと思いますが、安直な「ジャズとクラシックの融合」とか「オーケストラをバックにジャズピアニストがモーツァルトを独自の解釈で弾く」といったものに終わらない、いやとにかく観てよ!聴いてよ!という(笑)
    >盆造(´ー`)y━・~~~さん
    僕が言うところの(なんじゃそりゃ)プログレっすよ!プログレ!
    まあ、純粋なクラッシクファンの方はどんな感想を持たれるか分かりませんが、クラシックはこうなければならない、とか、ジャズとはそもそもこういうもんだとか、そんなこと知ったこっちゃねーというロックな人間には最高でしたね。
    >ハギレの良い力強いピアノを想像してしまいます。
    ね?最初はそう思うでしょ?
    小曽根さん、すごいっす。
    ゲイリー・バートン!「クリスタル・サイレンス」好きですね~
    ピーター・アースキンは名前しか知らないっす(^^ゞ

  5. シャルル・デュトワ、とてもうらやましいでです。アルゲリッチも聞きたいです。宮崎の芸術県立劇場って確か素敵なところですよね。NHKであるのですね。それ観ます!

  6. 羨ましい~暫く小曽根さんの生ピアノ聴けてないですから。。。
    大分から行けばよかったなあ・・・でも仕事だったしなあ。。。
    素敵なレポートありがとうございます!

  7. >TOM Gさん
    初めまして。コメント、ありがとうございます。
    小曽根さん、今まで知らなかったのを後悔してます(^^ゞ
    何せ基本的にはロックな人間なので、ジャズの世界が広すぎて深すぎて・・・
    大分と言えば、アルゲリッチ、行きたいです。うらやましい(^_-)
    ラジオのDJをされているのですね!お仕事、頑張ってください。

  8. たまたまだったんですけど、テレビ拝見しました。
    実演を体験されたんですね。うらやましい!
    駄文ですが記事を載せたんでお暇な時にでも読んでいただければと思います。

  9. モーツアルトは現代人

     先ほどNHKの教育テレビで宮崎国際音楽祭のコンサート(録画)が放映されていた。演目などは下記を参照。モーツァルト作曲「ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271“ジュノム”」(ピアノ)小曽根 真(管弦楽)宮崎国際音楽祭管弦楽団(指揮)シャル

  10. >事事砲弾さん
    初めまして。
    僕も夕べはテレビを観ました。あの感動を再現!
    やっぱりいい演奏でしたねえ。改めて、あの瞬間に居合わせたことを幸せに思いました。

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