常滑焼きの人間国宝、山田常山さんが亡くなられた。
独立直前、もう6年くらい前になるが、うちの裏山の赤土を使いたいと思い、成分を調べた。それが、常滑の土に近いことが分かり、常滑に土作りの視察に出かけたことがある。
その際、不思議なご縁で、常山窯にもお邪魔させて頂いた。
常山さんはどうやらかなり気難しい人らしい、と人づてに聞いていたのだが、お伺いしてみると初対面(しかもアポなし)にも関わらず、気さくに応対して下さり、床の間に飾ってあったご自分の作品を手に取らせて頂いたり、なんと仕事場までご案内して頂いて、大変恐縮した思い出がある。
もちろん、以前唐津に僕の先生をお訪ねになられたことがあったそうで、その時の恩義のおつもりだったのだろう。
その旅行以来、常滑は僕の大好きな町の一つとなり、急須と言えば常滑、と人にも勧めるくらいになってしまった。
心より、ご冥福をお祈りいたします。