今朝のNHKローカル「おはようサタデー 九州沖縄」で、映画監督の大林宣彦さんが出演されていました。
何でも新作を大分で撮影されているとか。
そのインタビューの中で、興味深いことをおっしゃられていました。
「芸術というものは、人が創りだすものではない。風土が生み出すものだ(主旨)」
僕も、同様に思います。
よく「個性」、と言われますが、僕の考える「個性」とは、自分の今いる環境/風土から受け取っているものをどのように形にして行くか、この世に現して行くか、ということです。
ですから、奇抜な形や色が、必ずしも「個性」ということにはならない。逆に、浅薄な知識や意識の下で創られたものは貧相でしかない。それらは、初めは人の目を引いたとしても、決して感動を与えるものではありません。
一見シンプルな、無個性に見える僕の作品は、宮崎&綾という“自然(じねん)”を感じ、それに感動し、また僕の器を通して使い手さんが、使い手さん自身を投影してまた感動を深めて行く、そんないい関係を作り出して行くものにしたい、と常々考えています。
わかるような気がします。
大好きな田中一村氏の絵も、奄美大島と言う
自然と風土が、氏の絵を芸術を創り出したのだと思います。その土地の風や土・水・風景が
作り出す物も多いでしょうね。そこへ創り手の心や精神が、魂が入り込むのでしょう。
制作頑張って下さいね。
>Yuriさん
田中一村の絵は、奄美に渡る前と後では大きく作風が変わりますよね。
技術的なものは、既に完成されていたと思いますが、一村が自分の「個性」を発揮するにはどこで制作するべきか、どこに住まうべきかを熟考した上での移住だったように思います。
それにしても田中一村。凄い画家ですよね~(^_-)
大林監督とオリバー・ストーン監督が昔
TVで口論になっているのを見た事があります。
(O.ストーンが一方的に抗議してたのですが・・・・)
現状を自分なりに解釈し表現する大林監督に対し
ちゃんと下調べをして明確な事実を伝えるべきと言うストーン監督。
まあ全く違うタイプの映画を撮る2人なので
意見が食い違うのは当たり前なんですが・・・・(苦笑)
大林監督の映画を見ていると
ロケ地の地域住民をセリフ付きで出演させてますよね。
商店のおばちゃんとか、居酒屋のおっちゃんとか。
たどたどしいセリフが、映画を壊すどころか
独特の味を生み、素晴らしい効果が出てると思います。
風土が生み出すものは、意識的には作れない。
詳細に調べぬいたところで再現は無理だと思います。
>盆造(´ー`)y━・~~~さん
フリージャムセッションに参加するのに「感覚派」か「理論派」か、というような感じでしょうか(^_-)
そこに“マジック”が生まれれば、どちらでもいいんでしょうが、よほどの天才でない限り、「意識的に」マジックを作り出すのは至難の業のように思えます。
僕のような凡人は、だからあえて表層でない「無意識」を意識したりします(^^ゞ
その辺り、理屈(言葉)じゃない、と考えています。