過去を悔やむの会

今回は、最近お知り合いになった方の日記に連なってみました。

幼稚園~小学校の7年間、近所の町道場で剣道を習っていた。

この道場は県内はもとより、九州内の主要な大会で何度も優勝するなど、なかなかの名門だった。

そこでは、一応、団体戦のレギュラーメンバーであった。いまにして思えば、小学生にとっては、結構きつい稽古だったように思う。よく泣いていた。

一方、好奇心の旺盛な僕は、小学3年の頃より、出来たばっかりの少年サッカーチームにも所属していた。5年生まで、両方を掛け持ちしていた。

しかし6年生になり、剣道の試合で遠征(遠いところでは水戸や、あの武道館まで)が増えることもあり、サッカーは一時期休むことにした。


毎年夏休みになると、県下の少年剣士が県の体育館に集まり、大規模な個人戦の大会が行われていた。各学年、当時は300人は下らなかっただろう。

この大会は、強い弱いに関係なく、誰でも参加出来るもので、僕も毎年参加していた。1、2回戦で負けなければ、7位くらいからメダルが貰えた。

小学6年生の時。それまで続けてきた責任感から、サッカーを止めて剣道一本にしぼると決めた1年だったが、中学校に上がったら、サッカー部に入ろう、と決めていた。

というわけで、試合が始まってもいつもと違い、勝ちたい、勝たなければという意識が希薄だったように思う。ところが、それで逆に変な力みがなくなり、あれよあれよと勝ち進んでしまった。気がつくと、パート優勝してしまい、準決勝戦へ。

準決勝の相手は、同じ市内の別道場の大将。普通に試合で当たれば、まあ、負けるだろう相手である。

しかし、試合は5分間で決着が付かず、延長、再延長までもつれ込んだ。

問題はここからである。

この時、鼻から勝つ気のない僕の心には、「よだきい」という気持ちが起きてきていた。つまり、負けて早く決着をつけたいと無意識に思い始めていたのだ。

そして、不用意な小手-面を打ち、物の見事に胴を抜かれてしまった。

その時、自分は結構さばさばしていたのだが、これが後々尾を引くこととなる。

あの時、そんなことを考えなければ、もしかしたら優勝していたかもしれない。実際、くだんの大将は、決勝戦で明らかに格下の相手(失礼)に負けてしまったのだから。

そのことは、時間が経つにつれ、歳を重ねるごとに、繰り返し脳裏を横切った。

そして、いつしか「決して後悔しないよう、その時出来ることを最大限する」と思うようになった。

結果論だが、僕にとっては剣道を通しての最大の収穫である。

最近は、別の考えも持てるようになってきた。あの時、優勝出来たとして、ではそれが一体自分にとっていかほどのものだったろうか、と。

「過去を悔やむの会」への6件のフィードバック

  1. ともこーさん。
    いい経験をされてきたんですね。
    私は、今後悔を繰り返して・・・混乱していることが多くありますが。。ときには、「決して後悔しないよう、その時出来ることを最大限する」という思いを思い出すことが出来ます(意味不明ですね私)
    最大限だって思ってレシーブしてても、ちょっとした瞬間で忘れてしまったりするんです。それが、意識の弱さであり 自分の現時点での実力なんですが。。。
    はぁ。。。。ともこーさんのように常に思えるようになりたいです。自分次第ですね(笑)
    頑張ります!!
    って、コメントというより私のぼやきですね。すみません。失礼しました。
    >お名前を入れ忘れた、とのことでしたので、再投稿させていただきました。by 管理人

  2. >さまいさん
    いやいや、さまいさんに比べたら、へなちょこですよ。ガキの頃の話しだし(笑)
    最後の方にちょこっとだけ書きましたが、最近はあれはあれで、良かったんじゃないか、と思い始めました。というのも、あの時優勝出来たとして、その時は羨望や満足を得られたとは思いますが、果たして現在の自分にとって結局過去のこと、だよなと思います。
    それよりもあの時の失敗(?)のおかげで、今の自分がいるし、だからこそ、「過去のこと」とも言えるのです。
    あの時本気じゃなかったのは、相手に対しては本当に失礼だったとは思います。しかし、その時はそれが自分の自分に対しての正直な気持ちだったことも確かです。剣道を止めて後悔してないし、サッカーも、結局7年続けて止めましたが、こちらも後悔してません。
    すべては、今の自分がいるために、必要なことだったのだ、と思っています。

  3. 『すべては、今の自分がいるために、必要なことだったのだ』。。。。。。。。
    って、素敵ですね^^
    私も、練習が厳しいときに「これは神様が与えてくれた試練だ」と思ってやってきました(笑) スポーツを通して得るものは多いですね。。。。
    今の(小悪魔)ともこーさんがいるのも
    このお陰ですね(笑)
    たまには意地悪を言ってみました。さまい

  4. 私、その日の練習によって
    気分が違うんです(笑)
    だから「神が・・・」と、思うこともあったわけです。
    気分屋なのかもしれません。。。
    ダメですね。

  5. いやあ、「神が・・・」で全然いいんじゃないでしょうか。
    世の中、なるようにしかなりませんが、なるようにするためには、自分自身の何らかのアクションが必要、な訳ですし。
    しかし、最大限努力したからと言って、すべてが自分の思い通りには行かない。それ以上は、「神様、仏様」と祈っても、バチ当たりませんよ。

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