昨日は映画の日。行ってきました、「華氏911」。
「隠し剣」と「いま会い」と迷ったけど、まあ、元々観たかったのであるし、一番テレビ放映がなさそうなので(笑)
結論から言うと、作品としては「ボウリング・フォー・コロンバイン」の方がいい。ドキュメンタリーとして、ムーア独特のアポ無し突撃取材を堪能できる。
また、テーマも企業の利益追求の論理から来る歪みと、アメリカ社会の病理をあぶり出しており、非常に意味深いものとなっていると思う。
「華氏911」は,その点、テーマが始めから明確過ぎて、「これから何が始まるのだろう」というわくわく感には欠ける。
焦点は,Mr.ブッシュJr.、である。
いろんな評論や,テレビの街頭インタビューで「これは個人攻撃だ」というものがあったが、ムーア監督は,何もジョージを個人攻撃している訳ではない。ただ、彼が大統領としてふさわしいかどうか,ということを彼なりに検証しただけのことである。
彼が大統領でなければ,この映画は生まれなかったし,作る意味もない。
繰り返すが,作品としては前作の方が上。しかし,この作品はカンヌ/パルムドール作品である。このことは,映画界からのメッセージであるのは明白だ。
間もなく,大統領選挙の投票が始まる。アメリカの人々は,未来に対して一体どのような選択をするのか。